読書

 カフカ「城」を読み続けている。読んでも一日十数ページ、読まない日もあり、ひと月たつのに、まだ半分も読み終えていない。途中から読み始めて、ふたたび面白く感じられるまで数ページかかる。おそらく読み終えるだろうと思うが、あとどのくらいかかるか、それまで『カフカ「城」』の中にいることになる。カフカはどのくらいかけて書いたか。

 荒川洋治の「文芸時評という感想」を読み始めた。連載の一回分に一日かけてもいいくらい、考える。荒川洋治の読み方は、考えるとは別、鋭さとは別のよう。

 サリンジャーの「ナイン・ストーリーズ」(柴田元幸訳)の中の「テディ」を読んだ。友人が野崎孝訳だが読んでおもしろかったと言っていたので、本棚からすぐ見つかった柴田元幸訳を読む。(訳の違いはわからない)。感想あり。時間がかかるのでここには書かない。もう一度感想を聞いてみようと思う。

 木田元の「反哲学入門」を読んでいる。今になって「ニーチェと悪循環」の影響が出てきた。苦労して読むことの影響は大きい。僕は自分だけの経験を重ねているから僕なりの考え方になるのであって、他のなにかが間違って感じられるのはそのためだということ。

 「エックハルト説教集」を読むことの、エクスタシーのようなもの。信仰について。