2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

瓦礫の山の中で、ぼくは埋もれていた。きみが見つけてくれるまで。でも、誰も来なかった。だからぼくは自力で瓦礫の山から出てこなければならなかった。二年経った。あれから少しも変わっていない。嘘みたいに変わっていない。でも着実に衰えてゆくのだ。本…

傷ついた光が、わたしの喉を突き刺した、絶望とか苦しみとか言ってられず、だからといって楽しいわけではない、ただ作り続けろと言われたみたい、言われて、そうする、と頷いたんだ、光はぼくのものだったかもしれなかったけれど、もう別のひとのものになっ…

自殺した。美しくなった。きれいになった。かさぶたが取れた。血が流れて、川になった。川のなかにいると、ひかりが大切になった。ひかりとともにいた。空が割れて、うみが出てきた。その汁に、舌を伸ばす、わたしにはわからない、そうかもしれない。それな…

血、乱れて、雲の糸、はくじつのもとにさらされて、事実は不愉快、想像されたもの、結晶化されたウイルス、地盤の崩れたありか、蟻か、友達たちの恋心、わざわいが果てを生み出し、精神のありかを探る、事実は否定されて、曇り空はるか遠く、西の島の地は血…