感情的

感情的なものに従って話す人がいる。彼は昔はわめき散らすだけだった。今では言葉を覚え、きわめて冷静だ。自分が間違いなく正しいと思っている。だが今でも彼は感情的なものに従っている。感情的なものを論理で説得力を持たせながら話す。
この人の感情は、何かたしかなものがあって起こるのではなく、ほとんど反射的な反感や同意によって起こる。浅い感情。

話している相手がこうであることに気がついたとき、さっきまでの伝えようとする意思はなくなる。感情が自分に向けられているときは、苛立ちはするが、相手の話に対して、そうかもしれないね、と本当にそうかもしれないと思いながら言うことにしている。