いつものことだ、また眠気はやってきて、家が壊されようと、わたしのまぶたは閉じてゆく、それでも指はなんとか動く、それは奇跡のようなものかもしれない、気がふれないように気をつけること、緊張しないこと、眠気に身を任せながら眠気に対抗すること、そして複数の血管が浮かび上がる、誰かが嘘をついている、だがここは船の中だ、海の真ん中にいる、逃げることはできない、だから進んで取りに行くとしよう、たとえ同級生たちと次から次にすれ違って、記憶が浮かんでは消えても、無駄なことなど一つもない、あるのはわたしの眠気、わたしはなんとか立ち上がろうとする、でもそろそろ潮時のようだ、これから眠ります、安らかに、おやすみなさい。