ぼくは、いま、なにもしていない、ねむい、とだけおもっている、というよりかんじている、はなびたいかいにいったときのことをおもいだしている、もうちゅうがくせいになって、すっかりはなすこともなくなったいとこのおんなのこ、はなびたいかいにいくとちゅうでいっぱいはなしをした、いまではもうそれはない、なくなってしまった、かなしいことだ、でもむかしにもどることはできない、できたとしてもそれはぶんしょうのなかだけのことで、そのかみをうしなえばきえる、ぼくはかんしょうにひたっているのか、もうまもなくねむけがぼくをつつみこむというのに、それはしぬことにちかいことかもしれない、しぬまぎわになんとかくか、ああもうぼくはしぬ、しぬみたいにねむる、まだめはひらくか、ゆびはうごくか、かろうじて、でもまだまだへいきだ、よろこんでくれることがあるのなら、いっそこのみをすててしまおう、たのしかったことがくるしいことになる、いったことのあるばしょがもういくことができなくなる、しかたがない、だがもうぼくにはじかんがない、おやすみなさい、またね。