大切なものが、大切でなくなるとき、わたしは手を動かし、動かなくなり、記されたものは、ひかりのかがやきを失い、途中経過を振り返り、関係のないものも巻き添いにして、記憶が揺さぶられ、見えないものを見ようとしている、それでも痛みは必要だから、家が燃えても、狂おしくないから、時々の糸を紡いで、心臓がばくばくと高鳴る、ほら、大切なものが大切でなくなるその時、ぼくは落ちるんだ、どこまでも、どこまでも。