散り散りになった雲の果て、最果ては腐りかけている、くぐもった声、隠された出来事、うつくしい物語、知らない閃光、ちぢまってあらわれたもの、海の向こうには何があったの? 時々の時間、ふくりゅうえん、悪いことは要らない? 果ては伸びたりちぢんだり、山のなかには何があったの? 雲は空気を呼ぶ、みじん切りになって、嘘でかためたみたいに……鳥肌さえゆうがで、はかなくもはくじつのもとに照らされる、何も汚さないで、怒っていないよ、圧縮されたもの、プールーの呼び出し音、地下づいては遠ざかる、波、道みちて、シラサギの空間、友達たちは才能が枯れていった、おれとお前だけが残った、運命というやつだ、同じ方向を見ながら全く別である、事実の裏側にすり寄って、地の血のチ、てんぺらちい、震える手先、指先は、なにかをつかんで、はなした、落ちてゆくそれは、円を描くようにして、消えた、今でもあるというのか、苦しみの源泉に、別の水を混ぜてはいない、そのくらい分かっている、ふくらんではしぼむ、ふうせんみたいに、突然割れればいい、か? 形は形のまま、鋭さがにぶくなり、でもより切れるようになり、吉本隆明、大切なこと、人、ほんとうに! 苦しみは二手に分かれてゆく、気持ちの良い空で泳ぐ鳥と魚が交尾する、難しい問題だ、説明不足だ、欠けらの欠けら、その欠けら、いつまでもつづく問い、ひらかれた未知、常に寄り添ってゆく、時間が足りない! 事実は変わらない、精神の土壌、つちかうものははかなくて、遠くへ。