秘密。予感のなかの出来事。やがてくるかもしれない苦痛のただ中で、黄色い景色ばかりが見える。インドネシア、太平洋。胡桃が割れて、わたしたちは移ってゆく。どこへ。なにが、苦しいんだ。果てしなく待つことのなかに、皮がむけたばかりの真実があるとしたら。でもそれは幻かもしれなくて。幻が、べつの幻を、圧しようとしているのを、見て見ぬふりをしているのか。わたしはわたしのあり方にぎもんを持つ。それはあなたの言った通りのことでもあって。あなたは知っているふりをした。でもそのふりに惑わされる。幻。そして秘密。それらはぐちゃぐちゃと混ざり合いながら、物語を否定して、予感だけでつらなってゆく。ほんとうは、こわいんだ。だからあきらめることで、わたしはべつのわたしになろうとする。でもうまくいくわけないから、それさえもあきらめて、ただ痛みを受け入れる。おはよう。ようこそ。またわたしたちは遠ざかり、わたしがむき出しのまま、砂の混じった風を受ける。ひりひりと痛む傷口に、希望をみいだしながら、あきらかな直感が、またあらゆるものをひとつにして、呼ぶ。ここだよ。助けられなかった。