結局ぼくは父親なので、かつてされたように息子であるぼくにものを暴力的に与えて、ぼくが場所になったり、場所であるところのものになったり、ディズニー映画のようにものが動いたり(そう、それは与える、与えられた、わたしたちがうごめいているのだ)、与える与えられるを拒絶したり、その拒絶によってやはり、ものたちは行き場をなくし、わたしの部屋で動くのだ、与えられたものをどうにかして加工しなければならない、別のものにして、ぼくもまた与えなければならない、だれに? Kはぼくに与えられることを恐れている、与えるを書かなければならない、どこに隙があるか、与える余地はあるか、与えたとして、どうなるか、せかいを変えたい、わたしとあなたのせかい、それはわたしたちとあなたたちのせかい、階段が一段ずつ崩れてゆく、急いで駆け上がる、あるいは駆け下りる、二つの可能性が行き場を失い、消える、静かに、静かに拘束された体は、磔にされ、高いところで、あるいは低いところで、鞭打たれる、痛みがほとばしり、階段はやはりない、わたしは痛みを与えられる、痛みは全身を貫く、全身がものとなり、精神はあふれ出て、正常を保つことができなくなる、苦痛の汁を、一滴、二滴、それが劇薬となって、磔にされるのがあなたになる、そしてあなたもまた、消える、わたしとあなたは、消えたことで移動したその場所で、それは場所と言えるものでもなくて、空であり、無であり、なにもないところであるがわたしとあなたがいて、それは透明なもの同士のようで、だれからも束縛されないと思っている、わたしたちは本を手に取り、そこに無数の、尋常ではない数の文字の群れを見て、意味をとる、なにか物語があるらしい、だれかがそれを書いたらしい、砂漠の砂のように、あるいは荒野に流れる川のように、それらは動いている、ぼくは、あなたとともに場所やものに絡まっていたが、そこから抜け出る方法があるらしい、それはそれを超えることだ、わたしはわたしを超え、あなたはあなたを超える、わたしはあなたを超え、あなたはわたしを超える、どのように? 体から腕を引きちぎり、雑な断面に、肉と血を見る、痛みを見る、その痛みは体を超える、体の延長である空間もまた痛む、いやこの部屋も、この部屋のものたちも痛む、壁が崩れ、ものたちが崩れ、残るのは純粋なあなただけ、そしてあなたもまた、わたしとともに崩れてゆくでしょう、すべてを囲い、すべてを外す、わたしとあなたがいなくならないように、いや、わたしとあなたがいなくなっても消えないように、わたしたちは取り残されなければならない、まだ何も変わっていない、存在が存在しないように、そしてあったはずの存在が、なかったはずの存在となるように、きみたちは無数のベッドに寝て、夢を見る、やがて忘れる夢、やがてなかったことになる夢、だが脳の中には残る夢、そこでの出来事を、存在させないために!